SE™(Somatic Experiencing®)の方法

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SE™(Somatic Experiencing®)の方法

SE™は、一般的に普及しているカウンセリング(対話や言葉のやり取りを中心に行われる形式のカウンセリング)とは違った特長があります。
その一部を挙げてみると、

  • 過去の経験だけに焦点化して話をせず、今感じている気持ちや身体の感覚に気づくようにする。
  • 身体の反応、身体的な感覚から、現在のトラウマ反応の状況に気づく。
  • 「今、ここ」で安全を感じられるような資源や身体感覚をしっかりと保ち、解離を避けるように進める。
  • 感覚やイメージなどを使いながら、行き場のないトラウマのエネルギーを安全に解放へと方向付ける。
  • 身体的な入力や感覚を意識しながら、今の安全な場所からトラウマを解放に向かわせる。
  • トラウマ反応における身体的な癒し、回復を引き出すため、タッチ(触れる)などの身体的なアプローチ(ボディーワーク)も必要によって併用することが出来る。

SE™は、「身体的な(Somatic)経験(Experience)」としてのトラウマを扱い、身体的に感じられる様々な反応や、感じられるイメージを通じて、凍りついたまま行き場を失っいる神経系の、トラウマのエネルギーを安全に解放していきます。

SE™には、大きく分けて2つの方法があります。

  1. カウンセリングのように、椅子などに座って進められる方法
  2. 身体に軽く触れたり、必要なところをセラピストが接触してサポートしながら行う方法

いずれの場合にも、クライアントが最も望む方法を自分の意思で選んで行われることになります。

何よりも重要なのは、セラピーを受ける方が「今、ここの安全」を確かめながら少しずつ先に進んでいくことで、セラピストはそれをサポートするために必要な提案をします。

SE™は、一例として下のような形で進められます。

今の状態を確認する
今の安全を確かめ、解離を防ぐための資源を確保する
(セラピーの初期の段階では、ここに重点が置かれることが多いです)
扱いたいテーマについて確認する(特になくても、思いつかなくても大丈夫です)
現在の身体の状態を確認する
今の安全や感覚を確認しながら、身体的な反応や、イメージを少しずつ追いかけていきます
トラウマのエネルギーに巻き込まれないようにしながら、徐々にトラウマのエネルギーを解放していきます
(解放のプロセスに到達するには時間がかかることがありますが、それまでの過程でもセラピーの効果は実感されることが多いです)
無理のない範囲で区切り、今の安全を確認して1回のセラピーを終了します
一般的なカウンセリングを想像してSE™を受け始めた方の中には、「これが本当にカウンセリングなのか」と思って戸惑う方もおられるようですが、SE™療法はトラウマの癒しを目的にした専門的セラピーです。分からないこと、こうしてみたいと思うことなどがあれば、セラピーの途中でも気軽にセラピストにご相談下さい。セラピストは皆さんのご希望を尊重し、安全な環境でセラピーを進めていきます。